【虫歯予防プロジェクト】フッ化物洗口の開始
2025年11月より2年間にわたって2つの小学校にて行われる虫歯予防プロジェクトですが、T小学校においてはフッ化物洗口を行うこととなります。
週1回法のフッ化物洗口を行い、2年後に虫歯抑制効果を検証します。
多くの論文がフッ化物洗口の虫歯抑制効果を評価しており、確立された虫歯予防の方法と言えます[1-3]。
カンボジア国内ではフッ化物のバーニッシュを行ったという実例はありますが、フッ化物洗口の例はないとのことです。
バーニッシュと比較しても、フッ化物洗口の虫歯抑制効果は同等であり、カンボジア国内の小学校で広く予防を行うのに適していると考えられます[4]。
先進国での小学校等におけるフッ化物洗口は、現状での虫歯の少なさと効果の釣り合いが悪いため推奨しないという論文もあるものの、カンボジアのような虫歯の多いハイリスク地域では非常に費用対効果の高い方法だと言えます[5]。
フッ化物洗口の実施に当たっては、同意書によって保護者の意思を確認し、同意されない児童については日本国内の通法通り水を使っての洗口を行いました。
また、今回のフッ化物洗口にはミラノール顆粒11%を使用します。
販売会社であるビーブランド様には、使用方法の事前指導、書類の作成、海外持ち出しに関わる書類作成など、多くのお力添えをいただきました。
この場をお借りして感謝申し上げます。
株式会社ビーブランド・メディコ―デンタル
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【参考論文】
[1] VC Marinho et al. Fluoride mouthrinses for preventing dental caries in children and adolescents. Cochrane Database Syst. Rev. 2016 Jul 29;7(7):CD002284.
[2] S Twetman, MK Keller. Fluoride Rinses, Gels and Foams: An Update of Controlled Clinical Trials Caries Res. 2016:50. Suppl 1:38-44.
[3] D Yonezawa, M Yagi. Effect of a School-based Fluoride Mouth-rinsing Programme on Dental Caries Int Dent J. 2022. Aug;72(4):506-511.
[4] M K Keller, B J Klausen, S Twetman. Fluoride varnish or fluoride mouth rinse? A comparative study of two school-based programs. Community Dent Health. 2016 Mar;33(1):23-6.
[5] FDI Commission. Mouthrinses and dental caries. Int Dent J. 2002 Oct;52(5):337-45.